ITIL導入を決めるポイント
2017.07.26
ITILを活用して上手にシステムを運用ができればよいですが…それでも必ず上手くいくわけではありません。非常に厳しい現実ではあります。ただし、だからといって、ITILが無意味なものというわけではありません。むしろ優秀な指南書であり、やはり参考にしたいところ。では、何を基準に導入するのか?を決めるのかについて、説明をしていきます。ここで紹介することは、あくまでも一例で、他にも色々な導入ポイントというものがあります。本記事を参考にしてもらいつつ、他の選択肢、基準も視野に入れて決めてもらえれば幸いです。
■単純に大きなシステムが必要なときに活用
真っ先に考えられる導入ポイントは「規模が大きいシステムを導入するとき」になります。規模が大きいシステムにもなると、億単位のお金が動くことがザラです。もちろん、ここまで大きなモノでなくとも、数千万円の単位の費用にが必要になることも。企業としては、当然、痛い出費になりますが、その分の対費用効果を期待して導入するわけですから、ある程度は許容することができます。ただし、これはあくまでも「成功したら」という絶対的な条件が満たされてこそのお話。つまり、絶対に失敗できないからこそ、先人たちの知恵を借りるためにも「ITILを導入をしてリスクを軽減させる」という意味も導入をするわけです。
■過去にシステム運用で失敗をしている場合
もう1つの導入ポイントは、過去にシステム運用で失敗しているケースになります。決して安い買い物ではないことは、先程説明をした通りです。過去に失敗していれば、2度目のシステム運用では絶対に失敗をしたくないことは、容易に想像することができます。実は…このような過去の失敗経験があるのであれば、なおさらITILは上手く機能してくれます。理由は単純で、自身の失敗経験のノウハウと、ITILの成功ノウハウを比較することができ、問題点を理解しやすいからです。だからこそ、過去に失敗しているのであれば、導入するか否か?の大きな決断要素になります。
■いわゆる「ITILのサービス戦略」となる部分
さて、ここまで導入ポイントについて触れてきましたが…この「導入するのか?」という検討は…既にITILの考え方に沿って行動をしていることになります。見出しに記載してある通り、この導入するのか?というポイントは、言い方を変えると、ITILのサービス戦略となるからです。このITILのサービス戦略という考え方で物事を見たとき、導入していけばよいのか?という点がおぼろげながらも見えてきます。もっと深く見るためにも、ITILのサービス戦略をまず勉強することをオススメします。